2014年06月30日

高校生への返信

明日7月1日で自衛隊が発足して60年になります。

私たちイソバの会が沖縄防衛局へ出しました、公開質問状の回答期日が本日6月30日でした。
沖縄防衛局 協力確保専門官 長浜功さんが訪ねてこられ、
「質問量が多いため今日までに回答することができませんでした。あとしばらく時間を頂きたい。」
とのことでした。
「できる限り早く回答いただきたい。」と重ねて要請しました。

高校生への返信
西崎を望む与那国島

先月5月16日の記事 「集団的自衛権の行使容認への憲法解釈」へある高校生からコメントが寄せられました。
紹介いたします。

ブログは意見させていただきました。 集団的自衛権の公使については様々な議論がされていますが、先日総理が集団的自衛権について会見を行った際「自衛隊が武力行使を目的として、他国との戦闘にさんかする様な事は、これからも決してありません」といっていました。この言葉から察するに、銃を担いで戦場に行くという事はまず起きないのではないでしょうか。またブログ内で書かれている日本と密接な関係にある国との事ですが、台湾は置いておくとして、中国韓国は親密な関係を築けるのでしょうか。中国は勝手に航空識別圏を日本の航空識別圏と重なるように宣言したり、ましてや韓国は仮想敵国に日本を入れている状況です。このような対応をする国と密接、親密な関係を築けるとは私は到底思えません。集団的自衛権行使には賛否両論ありますが、現実的に考えまして抑止力というのは現在の日本には必要です。スイスは永年中立国です。ですが、スイスにはそれに見合うだけの圧倒的抑止力を持っています。平和平和と叫び、抑止力をなくすというのは現在の日本では自殺行為といっていいでしょう。もっと簡単に説明すると、もし野球ボールが飛んで来た場合、普通に人であれば手を使いボールをとったり、よけたりする訳です。ですが、あなたのいっている事は、両手も、よけるために使う足もなくすという事です。あなたが自衛隊を批判しているのか、それとも自衛隊の基地が与那国に来るのを批判しているのかはわかりませんが、これだけはいわせてください。自衛隊が武力を持ち、軍隊といわれようが、自衛隊員一人は日本国民を守るための国民一人だという事をわすれないでください。あなた方がかえれかえれといっているのは、あなた方と同じ日本国民です。日本を愛しているのであればもう少しかんがえていただきたいと思います。 長文失礼いたしました。 返信を希望します。

仲間と話し合った結果「イソバの会としてではなく、個人の見解として返信してみよう。」ということでまとまりました。
イソバの会も自衛隊基地配備に反対という思いは共通していますが、細かい点ではそれぞれの考えがあるからです。

私の考えです。

通りすがりの高校生さんへの返信

いくつかのご質問がありましたが、個々の質問にお答えするのではなく、私がなぜ基地配備反対運動を行っているかという理由ですべての質問の回答ということにしていただきたいと思います。

私は「この地球上から戦争というものが無くなったらいいな。」と思っています。
まず戦争とはどういったものか?と考えてみました。
戦争というものは国や民族、宗教間の争いとされています。
戦争を始めるには大量の武器と軍隊が必要です。
そのためには莫大な軍資金が必要です。
ということは、お金がないと戦争は起こせません。
しかし、巨額の富を生むのもまた戦争です。
戦争を起こすための武器、戦闘機、戦艦などを製造する軍需産業は莫大な利益を上げます。
敗戦国の復興事業でも利益は生まれます。
戦争当事国にお金を貸し付けることでも利益を生みます。
戦争というものは世界中で一番儲けのあるイベントだと思っています。
金儲けのために戦争をしたがっている者がいるのです。
米国がアフガンとイラクへ同時に攻撃していた時は、ひと月に1兆円の軍事費を使っていたらしいです。
この1兆円のお金(税金)はどこに流れていくのでしょうか?
米国民も対テロ戦争という相手のはっきりしない戦争が長引き、国益のための戦争ではないことがわかり反対の声を挙げました。
政治家も、マスメディアも戦争で富を得る者に操られているのだと思っています。

そこでこの戦争ビジネスに巻き込まれない様にするにはどうしたらいいか?と考え、
私はどういう理由があろうとも、「絶対兵隊にならない。」「絶対軍需産業で働かない。」と心に決めました。
戦闘で殺す、殺されるという修羅場に立つのも、生活の場が戦場と化し、血と涙を流すのも我々一般市民です。
私は、島に基地が配備されることによって戦争の不安を抱きながら生活したくないのです。

私は、今現在の自衛隊という組織は軍隊であると考えています。(平和憲法9条により違法な組織であると解釈します)
日本は海に囲まれていますし地震、津波、台風、火山噴火など自然災害の多発する地域です。
だから海上保安庁の役割をさらに強化すること、また高い技術力をもった災害救助隊を47都道府県に配置することで新たな自衛隊に変わる組織ができればいいな。と考えます。(戦車やミサイルなどを持たない)
またいつでも海外での災害救助派遣ができる体制を整えていれば、平和的な国際貢献もできます。
武力による外交、抑止力という考えは日本が先頭切って卒業してもらいたいのです。

以上、私一個人の考えを述べさせていただきました。


次回は別の意見を掲載します。


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Posted by 与那国イソバの会 at 21:17│Comments(5)憲法9条自衛隊基地
この記事へのコメント
通りすがりの高校生さんへ (1)

自衛隊配置反対は自衛隊そのものを否定するのではありません。

彼らのこれまでのPKO、被災地等での活躍は本当にありがたいです。

私の自衛隊配備反対理由、それは、与那国島での配置により住民の日常生活がこれまでどおり心休まることができるのかどうかです。生活が豊かになるかどうかなのです。軍隊がくるがやってくる、自衛隊の国防とかいうまえに、一個人としての生活が大事なのです。自衛隊配備で果たして島の住民がどれぐらい恩典が受けるのでしょうか? 恩典をうけるどころか、有事の際は真っ先に軍事インフラは攻撃されます。もちろん、配備によって、工事を受け持つ会社などは潤うでしょう。恩典を受けるもの、受けないもの、世の中はいつでもそうですが、、、、、、、

そもそも、自衛隊誘致は、人口減、過疎化を防ぐため、島の経済活性化が
誘致賛成派たちの目的です。繰り返しますが、本当に、自衛隊配備で島の将来、人々の暮らしが潤うか、人口が増えるか? 一時的にそれは可能でしょう。150名の隊員とその家族が来れば増えます。そして、消費も増えます。
しかし、自衛隊配備は生産性が期待できるわけではありません。

自衛隊駐屯が抑止力になる。 かといえば、果たしてそうでしょうか?
そもそ も、島に住民がすんでいること自体立派な”抑止力になっているとは思いませんか? 自衛隊駐屯で莫大な国民の税金を使うより、島の住民に 防人料を支払ってもらいたいものです。人間のみではなく、牛、馬、ヤギ、犬、
猫、ねずみさんたちの分もです。

武力で問題を解決するということはいかにしても避けるべきです。
外交、対話で解決するべきです。世界常識が通用しない国の行動は
国際世論を見方に付けるべきです。

戦争は絶対にやってはいけないです。歴史がそれを示しております。
戦争のツケ、戦後69年間も沖縄は戦後処理で米軍が居座っているではありませんか。原爆後遺症でいまだに苦しんでいらっしゃる方がいるではありませんか。日本軍の戦地での行為がいまだに隣国から非難を浴びて国と国の
関係がぎゃくしゃくしているではありませんか。

言うまでもなく、若い世代が自分たちの住みやすい社会を築いてゆくべきです。20年先、30年、50年先の世の中を見据えて、今、自分たちがすべきことは何なのか? そうすることで、答えはおのずとして見えてくるかもしれません。自分の思っていることをどしどし発言してください。
Posted by 見守る人 at 2014年07月01日 14:04
   通りすがりの高校生さんへ

 すごいですねー。私が高校生の頃は、とてもこんなことを考えきれませんでした。いつも遊んでいたい、大人になりたくない、と思っていました。
 私も就職して、社会のことを考えていく中で国際情勢についても学んできました。「韓国や中国と親密な関係を築けるのか」ということですが、私は国対国との捉え方に疑問があります。日本では一時的に民主党政権が誕生したように、当時の自民党の政策に反対した人々がたくさんいました。今の自民党政権がいつまでも支持されるとも思っていません。
 中国にも、働いても都市に定住できない農民工や、貧富の格差の問題、公害、幹部の腐敗、民族弾圧など、たくさんの問題があります。
韓国にも、超学歴社会や労働者への弾圧など、様々な国内問題があります。日本では、労働者の賃金は何年も減り続け、低賃金・不安定雇用の拡大によって、結婚できない・子供も産めない、家も建てられない…このような若者も増えています。一方で、日本も中国も韓国も、軍事費にものすごい予算をかけています。日本の消費税増税による税収の増加のうち、社会福祉に回るのはほんのわずかだと言います。むしろ、企業に対する法人税減税による税収の減少を、広く一般大衆から集めようということではないでしょうか。企業は儲かってどんどん事業を拡大しているのに、労働者の賃金は上がっていません。上がっているのは、業績の良い一部企業の正社員であって、多くの労働者の賃金は下がっているのです。
 それぞれの国の人々が、それぞれの政府に対して、勤労大衆が安心して働いて、生活していけるようにしろ、軍備を縮小しろ、と要求すべきと思います。将来は、お互いの国がにらみ合いをやめていくことを目指すべきではないでしょうか。
 中国・韓国にすれば、過去の戦争のことがありますから、日本に対する恨みもあるでしょう。日本は、漢字も紙も仏教も…たくさんのことを中国との交易で手に入れてきたのではないですか?国家にとらわれず、民衆の立場で考える必要があると思います。
 すみませ。えらそうなことを言って。
Posted by ふくろう at 2014年07月01日 23:11
見守る人さん、ふくろうさん、コメントありがとうございます。
みなさん、いろいろな立場や考えがあります。
たくさんの意見を知ることで私たちも成長することができます。
「わたしはこう思う!」という意見をお持ちの方、ぜひコメント投稿お願いします。
Posted by 与那国イソバの会与那国イソバの会 at 2014年07月02日 21:05
集団的自衛権行使閣議決定に対しての怒りの詩をご紹介します。

平和の申し子たちへ!  泣きながら抵抗を始めよう

二0一四年7月一日火曜日

集団的自衛権行使が閣議決定された

この日 日本の誇るべき

たった一つの宝物

平和憲法は粉砕された

つまり君たち若者もまた

圧殺されたのである

こんな憲法違反にたいして

最高裁はなんの文句も言わない

かくして君たちの日本は

その長い歴史の中に

どんな時代よりもまがまが しい

暗黒時代へもどっていく

そしてまたあの

醜悪と遇劣 残酷と恐怖の

戦争が始まるであろう

ああ、若き君たちよ!

巨大な歯車がひとたびぐらっと

回りはじめたら最後

君もその中に巻き込まれる

いやがおうでも巻き込まれる

しかし君に戦う理由などあるのか

国のため? 大儀のため?

そんなもののために

君は銃で人を狙えるか

君は銃剣で人を刺せるか

君は人々の上に爆弾をおとせるのか

若き友たちよ!

君は戦場に行ってはならない

なぜなら君は戦争にむいていないからだ

世界史上類例のない

六十九年間も平和がつづいた

理想の国に生まれたんだもの

平和しか知らない

平和の申し子なんだ

平和こそが君の故郷であり

生活であり存在理由なんだ

平和ぼけ? なんとでも言わせておけ

戦争なんか真っ平ごめんだ

人殺しどころか喧嘩もしたくない

たとえ国家といえども

俺の人生にかまわないでくれ

俺は臆病なんだ

俺は弱虫なんだ

卑怯者? そうかもしれない

しかし俺は平和が好きなんだ

それのどこが悪い?

弱くあることも

勇気のいることなんだぜ

そう言って胸をはれば

なにか清々しい風が吹くじゃないか

恐れるものはなにもない

愛する平和の申し子たちよ

この世に生まれ出た時

君は命の歓喜の産声をあげた

君の命より大切なものはない

生き抜かねばならない

死んではなならない

が 殺してもいけない

だから今こそ!

もっともか弱きものとして

産声をあげる赤児のように

泣きながら抵抗を始めよう

泣きながら抵抗をしつづけるのだ

泣くことを一生やめてはならない

平和のために!

 
作者は作詞家、小説家のなかにし れい 氏です。
Posted by 見守る人 at 2014年07月15日 14:04
イソバ会いが提出した防衛省への公開質問に 対しての回答はまだきていないのでしょうか?

防衛省の方が質問事項が多すぎて回答するのには時間がかかるとの接触があったことは評価します。そのまま、無視され、なしのつぶてで終わるのでは
ないかと思っておりました。

与那国の自衛隊駐屯基地工事と平行に普天間基地移設の辺野古では大型重機や資材が次から次と運び込まれているとのことです。反対派の活動を
監視するために、政府側はあの手この手をつかっているもよう。
監視カメラを設置したり、公安部を派遣したり、海上ではあちらこちらでブイを
打ち、のべ何千という監視船も派遣するとのだ。

辺野古の大浦湾は海の資源の宝庫だ。ジュゴン、珊瑚が生殖、そして
いろいろな魚が釣れる。海に囲まれている沖縄の自然を軍基地などに
利用されてたまるもんですか! 

同じように与那国の自然も壊されてたまるもんですか!

日本政府は米国軍の若者たちに日本を守るために死んでくださいともう頼まないもいい。なぜなら、集団自衛権行行使容認が閣議決定したのだから。
佐世保での自衛隊員たちのヘリコプターでの訓練写真とともに米国の新聞に
そのようなことが記載されていた。

米軍を沖縄に引き止めておきたいのは日本政府、本土の人たちではあるまいか? それから、米軍は米軍で沖縄にいたいのだ。なぜなら、日本政府が基地を提供し、おんぼろになれば新しい基地あ建設し、なおかつ、、思いやり予算がもらえるからだ。
Posted by 見守る人 at 2014年07月21日 07:02
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